東京国際シンポジウム「砂漠化と闘う」を開催

2月7日、鳥取大学は、環境省および国連砂漠化対処条約事務局(UNCCD)と共催のうえ、東京国際シンポジウム「砂漠化と闘う」を国連大学ウ・タント国際会議場(東京都渋谷区)において開催しました。

この国際シンポジウムは、リオ3条約の一つとして位置付けられる国連砂漠化対処条約の締結から20年が過ぎ、今後の砂漠化対処および「土地の劣化が中立的な世界」の実現に向けて、政策、研究、国際協力などさまざまな側面から議論することを趣旨として開催したものです。

開会にあたり、環境省の関芳弘環境副大臣、UNCCDのモニーク・バルビュー事務局長から、本シンポジウムの意義、砂漠化対処に係るそれぞれの取組紹介を含めた挨拶が述べられました。

引き続き、武内和彦東京大学サステイナビリティ学連携研究機構(IR3S)機構長、イスラエル・ヘブライ大学のウリエル・サフリエルUNCCD科学技術委員会前議長、そして、モンゴル国自然環境・観光省のマジグ・トンガラク森林政策局長による基調講演が行われました。

基調講演で現状と課題を共有した後、議論を深めるためのパネルディスカッションを行い、第一部は「砂漠化対処と国際協力」と題し、キャスターの国谷裕子氏をモデレーターに迎え、国際協力機構(JICA)の宍戸健一地球環境部次長ほか、国際協力の現場に近い立場で活躍するパネリストによって、砂漠化対処にかかる国際的認知度向上や、国際協力の実効性向上に向けた課題等について議論を深めました。

鳥取大学が企画した第二部では、「乾燥地科学の最前線」と題し、鳥取大学のディーブ・オゥエイス特別招聘教授がモデレーターを務め、鳥取大学乾燥地研究センターの恒川篤史教授、国際農林水産業研究センター(JIRCAS) の岩永勝理事長、そして、鳥取大学と学術交流協定を締結する中国科学院西北生態環境資源研究院のワン・タオ院長、およびレバノン・国際乾燥地農業研究センター(ICARDA)のアリ・アブサバー所長がパネリストとして登壇し、それぞれの機関における研究活動紹介を行った後、科学技術が砂漠化対処や「土地の劣化が中立的な世界」の実現に向けて果たす役割について、活発な議論を行いました。

最後に、本シンポジウムを共催者とともに企画・運営した鳥取大学国際乾燥地研究教育機構長を兼務する、豐島良太鳥取大学長が閉会挨拶を行い、220名を超える来場者が集まり、熱気あふれる議論が行われた本国際シンポジウムを盛会のうちに終えました。
関芳弘環境副大臣

モニーク・バルビュー
UNCCD事務局長

ウリエル・サフリエル
UNCCD科学技術委員会前議長

豐島良太鳥取大学長

国谷裕子キャスター

パネル第二部「乾燥地科学の最前線」

ウ・タント国際会議場に220名超が集う

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